2014年8月17日日曜日

カタ/コンベ関係の告知です:「カオス*ラウンジSIX 〜イメージの他力本願〜」&「3331 千代田芸術祭 2014展示部門 3331 アンデパンダン」





カタ/コンベの人たちの出展情報告知です。

(1)TYM344出展
カオス*ラウンジSIX 〜イメージの他力本願〜」会期:2014年8月22日(金)〜9月7日(日) ※月曜休廊
open:12:00〜19:00
会場:ビリケンギャラリー ( http://www.billiken-shokai.co.jp/ )
東京都南青山5-17-6-101 ビリケン商会
オープニングレセプション
8月23日(土) 16:00〜19:00予定


TYM344
http://www.tym344.com/

(2)新井五差路出展
「3331 千代田芸術祭 2014」
会期:2014年8月23日(土)~9月7日(日)
時間:12:00-19:00 ※最終日9月7日(日)は17:00まで
会場:3331 Arts Chiyoda
休場:会期中無休
募集期間:2014年6月20日(金)~8月10(日)
部門:展示部門「3331 アンデパンダン」
主催:3331 Arts Chiyoda

新井五差路
よろしくどうぞ!
9月もいろいろあります。

2014年8月11日月曜日

ニシダ ツトム・舘 寿弥 展@下山芸術の森発電所美術館(富山県入善町)に行ってきました


さて、光の館を後にして十日町市博物館で国宝火焔土器に胸を熱くしたのち、富山県入善町にある「下山芸術の森発電所美術館」に向かいました。下山は「にざやま」と読みます。普通読めません。余談ですが富山県には田舎ならではの難読地名がたくさんありますが、私は「西田地方(にしでんじがた)」が一番好きです。

発電所美術館はその名の通り、水力発電所をリノベーションして作られた美術館です。
空調も何も無いだだっ広い空間で繰り広げられる展示は毎回非常にダイナミックで、富山県入善町という辺境にあり交通は不便ですが、行く価値はあると断言できる良い美術館です。

後述しますが平成22年の企画展「ヤノベケンジ×ウルトラファクトリー『MYTHOS』展」の第2章「大洪水」では美術館としては貴重な「あっ本当に死ぬかも」という恐怖を味わう事ができました。


今は富山県出身の作家の二人展が開催されています。
一階のメインスペースではニシダツトムさんのインスタレーション「兎おいし かの山 小鮒つりし かの川」が”張り巡らされて”おり、中二階では舘 寿弥さんの和紙とも金属ともつかない繊細で美しい平面作品が展示されていました。

館内は空調も何もないので、必然的にここで展示される作品は「荒っぽい」ものになります。初めてここを訪れたときには塩田千春さんの個展「流れる水」の期間中だったのですが、そのときは10mある天井から無数のベッド(近くの廃病院のもの)が静止した雪崩のように吊るされ、そこを水が迸っているという巨大なインスタレーションでしたし、ヤノベケンジさんの「大洪水」は天井に吊るされた鉄の釜から5tの水が一気に放たれるという作品でした。

動画:ヤノベケンジ MYTHOS(ミュトス)展(大洪水は6:55ごろ)



美術館といえば多くの空間はホワイトキューブであり、どんなところでも同じ条件で作品を展示できる機能はある面ではとても優れたものですが、サイトスペシフィックな展示空間に触れると、東京にたくさんある美術館を相対化して考えることができるので良いと思います。

今年度中には入善町の隣の黒部市に停まる新幹線も開通しますし、ぜひもっと多くの人に訪れてほしいと勝手に思ってしまう美術館です(というか、なくならないでほしい)。





アトリエが併設されており、宿泊もできるみたいです。





最後の二枚は「大洪水」の水瓶。すっかり置物になっていますが、もう一度水をぶっ放す時は来るのでしょうか。もう一回見てみたい。

ちなみに入善町には「杉沢の沢スギ」という恐竜が出てきそうな雰囲気の自然公園があり、こちらもおすすめです。

(五)

ジェームズ・タレル「光の館」に泊まってきました


ジェームズ・タレルの宿泊できるアート作品「光の館」に泊まってきました。
折しも台風が接近中で天気はよくありませんでしたが、東京から新潟に向かう途中の空は本当に夏らしく気持ちがよかったです。



光の館全景。小高い丘の上に建っています。
到着すると係の人から簡単な説明を受けました。そして、宿泊に規約を代表者一名が音読し、サインします。内容は、きちんと光の館をアート作品として大切にすること、そして何かあった際にはその補償をすることが中心です。

ちなみに、スペイン人のカップルと同泊の予定だったのですが、チェックインを過ぎても二人は現れず、貸切になりました。彼らは果たして十日町にたどり着く事ができたのか?



回廊。夜は台所でカレーを作って回廊で食べました。8月とは思えない気温(22℃ぐらい)で非常に過ごしやすかったです。


穴。「Outside in」という名前がついています。
日の入から光のプログラムが始まり、外の光が弱まるにつれて、次第に照明が明るくなっていきます。
21世紀美術館や地中美術館で同様の作品を見たときにも感じた事ですが、「ただの空」がいかに変化に満ちているかということに驚かされます。
オノヨーコも空よりも美しいアートなんてあるだろうかと言っていましたが、光の調子や雲の表情など、見るべきところはいくらでもある上に一瞬も同じではないなんて空はすごい。


タレルのライフワークは「Roden Crater」というクレーターそのものをレンズにして空を見るという作品だそうです。


とにかく贅沢な時間と空間でした。スタッフの方によると冬も素晴らしいとのことなので、ぜひまた訪れたいところです。

(五)


Profile